日程を調整して、一泊二日で香港へ行く。ちょっとした事務事項の整理が目的ではあるが、それとは別に88歳になる友人と会うことをとても楽しみにしての出張だ。彼は、かつてRoot,Inc.を起業した時に米国の半導体メーカの海外営業担当から紹介された香港の半導体商社のオーナー。当時、やっと出来上がったスペクトラム拡散の無線機を、中国で販売するということで、業務提携をするとともに、Root,Incへの出資も頂き、かれこれ20年近くの付き合いになる。
若き頃、日本経由で米国に留学した彼は、日本文化に造詣が深く、親日家で、以前はよく来日して、二人で京都や箱根などへの旅行もした。中国文学の専門家でもある実姉とも懇意にしてもらっている。
彼とは、食の好みも含めて、不思議と世代を超えて気があうので、日本でも中国でも、時にはアメリカでもよく食事をして、グラスを傾けてきた。
そんな彼も、米寿を迎え、以前のように世界中を出張で飛び回ることも減り、ここ数年来日もされていなかった。たまに、メールで連絡をもらうのだか、やはり寄る年波で、健康にはいろいろと心配な面が出てきていることも聞いていた。
そんなわけで、今回は、香港到着後にホテルで、二人でアフタヌーンティーを楽しみながら、旧交を暖めることができたのは、とても良かった。たまたま、羽田でKIRI-Japan-Designというセレクションショップがあって、彼の好みに合いそうな小物があったので、それをお土産に渡したら、とても喜んでくれて、早速奥様に見せたんだなんていうメールも頂いた。
夜は、二週間前までシリコンバレーでインターンシップでEverySenseの仕事をしてくれていた中国人の学生が深圳の実家に帰国していることもあり、これまた深圳在住の旧友と三人で会食。旧友が尖沙咀のK11の地下の居酒屋を予約してくれたのだが、ここがちょっと分かりづらい場所で、予約した本人が道に迷って遅れてくるという始末だ。僕は、たまたまK11は、上層階にあるホテルにも泊まったことがあるので、迷わなかったけど、深圳からお上りさんで来た旧友には、難しかったようだ。www
というわけで、今日は僕が旧友を訪ねたり、旧友が深圳から香港に出てきたりで、有朋自遠方来・去 不亦楽 という1日だった。
午前中、予定どおり香港で昔の案件の事務整理。思ったよりも、スムーズに事務処理が終わって一安心。しかし、たまたま机にあった香港ドルの小銭だけ持って出かけたので、帰りの地下鉄に乗ったら手持ちの現金HK$が1$以下になって微妙に心細かった...
フライトは特に遅延もなく夕方無事に羽田に帰国。そのままバスで新宿にでて、そこから特急で甲府へ。今回は、昨日の日記にも書いたけど、無理して香港に行った甲斐があった。
香港の空港には、ブルースリーのパネルが...知り合いの某社の標準化担当している技術者が、つくづく似てることを再確認。
朝は、畑で野菜の収穫。今年は水不足の影響で、先週まではサニーレタスとミニトマト数粒しか収穫できなかったが、今朝はやっとそれなりに。ブロッコリー、カリフラワー、キャベツ、トマト、ナス、キュウリを摘んでおいた。今日は、来客があるので、この収穫量はちょうど良い加減。
午前中は、サニーで経路会前の最後の練習。決して満足はいかないけど、だいぶ良くなった感もあった。しかし、果たして本番の馬場でどうなることやら。
昼に甲府で知人をピックアップして、高根の蕎麦屋で昼。予想に反して、かなり混んでいて小一時間の待ち。それでも、知人には喜んでもらえたので良しとしよう。
買い物をして一旦帰宅し、夕方からEverySenseの同僚がご家族で来訪。あまり時間がなかったのだが、急いで石窯に火を入れて、みんなが温泉に行ってる間に、夕食の準備を完了。七輪でBBQとピザで一献。
甲府でピックアップした知人には、明日大学で特別講義をお願いし、シリコンバレーやアメリカの事情を、講演してもらう。同僚も、シリコンバレーにいたこともあり、ベンチャーやら日米の話題を肴に、ワインを傾けて、楽しい夜となった。
今日は、知人の研究者に僕の授業で「シリコンバレーとグローバルキャリア」というタイトルで講演していただいた。彼は、今年UCSDで学位を取得し、今は政策研究大学院大学で政策研究をしている。彼は、UCSDやスタンフォードで、アントレプレナーに関する研究や講義をしており、今日は山梨大学の学生に、シリコンバレーやアメリカの風を感じてもらえるようにと講義をお願いした。
ただ、このクラスの学生さんに限ったことなのわからないけど、シリコンバレーがアメリカのどこにあるかという事も、残念ながら知識としては持っていない。
そんな学生さん相手に、彼はインタラクションをする工夫を凝らせた講義をしてくれたおかけで、活気のある講義となった。彼の講義での工夫は、僕にはとても参考になったし、今後ぜひ取り入れてみたいものだった。
先月末で退任した多言語コールセンター事業会社の社長のご招待で、大先輩の女性経営者と三人で会食。彼女とは、かれこれ20年近くのお付き合いで、多言語コールセンター事業会社にも僕がお願いして支援してもらっている。
彼女は、情報サービスと通信サービスを融合したベンチャーを46年前に起業し、自らがベンチャー経営者であるとともに、数多くのベンチャー企業家を育て、多くの人からベンチャーの母と慕われている。
僕は、知り合ってからたくさんのことで、支援、指導をしていただいてきたが、未だそのご恩に報えないことが、甚だ申し訳ないと常々思い、1日も早く貢献したいと忸怩たる想いでいる。
そんな彼女に、いつも感心させられるのは、政財界に広く人脈があり、その気になれば、安定して安穏とした生活にシフトできるはずなのに、そんな事は微塵も感じさせず、常に挑戦的でチャレンジを続けている姿だ。今夜も、今の目標を明確に宣言し、その熱い想いを語ってくれた。
そして、これもいつもなのだが、彼女は決して自分だけではなく、周囲の人を叱咤激励するこを忘れない。だから、電話にしても面談にしても、いつも最後は「頑張りなさいね」の言葉で終わる。自らの事で相談などでお会いしても、最後はいつも相手を励ます姿勢というのには、本当に頭が上がらない。
やはり、こういうスビリッツの人こそが起業家であり、数多いるベンチャー支援を職業とする人達には感じられない、尊敬の念を禁じ得なかった。
とある協業可能性のある米国企業に、打ち合わせの事前準備としてNDAを締結しようかと申し出たら、早速雛形が送られてきた。この雛形は、契約当事者では、情報提供者と受領者として契約者がどちらにもなるMuturalのものだ。
最近は、このパターンのNDAが増えてはいるが、日本ではまだまだ珍しいかもしれない。特に、日本の大手企業の場合には、かなり上から目線というか、ご都合主義的なものを掲示してくることが多い。
僕は、こういうのをもらうと、甲と乙を入れ替えて、相手がサインするかを聞いてみたくなる。もちろん、事案によって情報の開示が一方通行な場合はあるけど、協業検討などでは相互提供が前提だ。それなのに、どうも相互という考えの内企業も多くて、そういうところは大抵は、いけてない企業だ。
EverySenseでは、IoTにより生成される様々な情報を相互利用できる仕組みを提供しようといている。ここで、ちょっと分かりづらいのは、情報とデータの違いだ。センサーや機械は、なんらかの事象を検出したり測定したりして、データとしてそれを送出する。これに対して、他のデータや知見が加わって、意味のある情報になる。
例えば、スマートフォンには、GPSという位置測定システムの受信素子が搭載されていて、そこからは緯度、経度などのデータが得られる。これに対して、iPhoneでもAndroidでも、Wi-Fiから得られる情報なども付加し、さらに地図情報と照らし合わせるることで、端末の位置を位置情報として利用できる仕組みがある。つまり、GPSデータと位置情報では、その意味が異なる。
この場合、データに対して情報の方がそれを構成する要素が多く、かつその導出の仕組みがブラックボックスであることが多く、データのほうが純度は高い。しかし、用途によっては、データでは十分な意味がないから、情報が欲しいということは、多々ある。
つまりは、データにせよ情報にせよ、その使途によって深みも精度も異なるわけだ。というわけで、スマホを使ってGPSのデータと、位置情報の両方を比較してみると、なかなかに面白いことが判ってきた、七夕の夜だった。
今日の午後は、EverySenseがNEDOから受けている助成による開発案件の全体会議。この開発では、外部の複数の企業と連携して、一つのシステムの開発を進めている。基本的には、グループウェアにより日々のやりとりをしているのだが、いろんな意味で定期的なface to faceも必要なので、月に一回くらいに行うようにしている。
しかし、グループウェアで、せっかくいろいろとコミニケーションできるようにしているのに、まったくそれを使わずに電話してくる人とか、Direct Mailで連絡してくる人もいる。
面白いことに、そういうツールが苦手な人は、せっかくのFace to Faceの会議で発言してくれるといいのだけと、まったく発言しなかったりする。
日本の会社はとにかく打ち合わせが多いというのは、僕もそれなりに経験的にも理解してる。実は、打ち合わせの多さも問題だけど、そういう場で、発言も質問もしない人が沢山いることも大きな問題だ。
まぁ、内職してるのかもしれないけど、正直それなら会議に出てこなくていいんだけど、なんかゾロゾロ着いてきてる感の人は、いつもいる。 こういう人って、一見、正直存在感が無さすぎるのだが、実はトラブルの原因を作ってくれたりすることも多い。
ちょうど、ネットで某金融機関のデスマーチプロジェクトの話しがでてたけど、会議室に存在感のない人が出てるのって、デスマーチの予兆かもしれないと、危機感を少し感じたりもする。というわけで、よくウォッチしておこう。
小淵沢の競技場で開催された八ヶ岳ホースショーに初めて参加した。今回は、エンデュランスホースとエンデュランスライダーで、全乗振3級の経路を走行しようという、はじめての試みをSunnyが発案したので、それに参加する。
あいにくと、天候は雨で馬場はドロドロのなか、会場では障害、馬場馬術、ウェスタンなどの各種競技が、複数の馬場で併催されている。こいう、他の競技を見ることも、僕はいままで経験がないので、見てるだけでもとても勉強になった。
肝心の自分たちの競技は、本番前に仲間の馬がかなり興奮してしまったりと、波乱含みだったりしたけど、僕は検定試験とかではないので、またりと参加。
事前の波乱の影響もあって、最初の走行は歩様もひどくて、ともて恥ずかしいレベルだったけど、拍車を外したあとに、2度走行させてもらった時には、まぁまぁそれなりに走れた。
エンデュランスの馬で経路を踏むのは、例えばマラソン選手が、棒高跳びとか、短距離走とかをするようなもので、ある意味ではかなり無理がある。しかし、人馬一体というか馬と騎手のコミュケーションの修練という意味では、とても重要でもある。これは、騎手もそうだけど、馬もまったく馬場馬術用に調教されていない馬に、経路を踏ませるわけたがら、結構ストレスがかかるかもしれないけど、良い機会だ。
馬にとっても、僕にとっても普段してない事に、はじめてチャレンジしたのだが、とても良い勉強になった。たぶん、馬場馬術をしてる人がみたら、なんだありゃって感じだろうし、格好も馬術の正装じゃないから、それだけでも違和感があったろう。
僕は、やはりエンデュランスをしたい気持ちに変わりはない。しかし、相棒とのコミニケーションという意味では、こいう経路を人馬で阿吽の呼吸で回れるようになったら、それは必ずエンデュランスに役立つだろう。
というわけで、コースの設営をはじめて、こういう機会を作ってくれた関係者の皆様には、大変ありがたく感謝の気持ちで一杯だ。
昨秋、他界した母の新盆法要のために、朝から東京へ移動。本来であれば、新盆は自宅にお寺さんが来てくれて行うのだが、お寺さんの都合で今年新盆を迎える檀家全体での合同法要の形式となった。
実家のお寺は、小石川にある念速寺という浄土真宗のお寺で、日本における最初の特志解剖志願者「美幾女」のお墓がある。
ここの住職は、ずいぶん前に前のご住職が亡くなられて、奥様が後を務めていたのだが、今年からその娘さんに引き継がれた。まだ、若い住職さんの読経は、声に張りがあってよく通るので、なんだか新鮮な感じだ。説話の中で、特に個人的な事には、触れなかったけど外国に留学なりして、国際結婚をされた方ののようで、愛くるしいハーフの娘さんが法要のあとに寄り添っていた。
僕は、とくに仏教に帰依しているわけではないのだが、それでも長年法要とかでお寺さんに通ってると、ようやくすこしだけ宗派に関する知識は増えたりする。もっとも、インターネットのおかけで、疑問に思った事が調べられるというのが、最大の助けではある。
無事に法要も終わり、実家で着替えてから、再び山梨に。しかし、これでまた13日は、迎え火をするというのも、なんだか不思議ではある。
出勤前に、朝久しぶりに7kmの単騎行。土曜日に、経路走行会が終わって、これからは秋のエンデュランスシーズンに向けた練習に切り替える。
とはいえ、いきなりガンガンなにかをするのではなく、まずは馬とのコンセンサスをということになる。なにしろ、この春からは、馬場での経路の練習をしていたので、馬からすれば「はぁ? 今日はお外ですか、お散歩?」みたいな感じかもしれない。
それと、馬場ではちょっと使いづらいので使わなかったけど、今日は先日入手した、新しいオレンジ色の頭絡をつけてみた。相方は、栗毛なのでオレンジの頭絡は、色がよく映える。頭絡と一緒にハミも変わったので、これが合うかも含めて、しばらくは調整がいるだろう。
もっとも、だからといって、ただマターリと外乗というわけではないので、一応目標を平均10〜11km/hで、7kmのコースを40〜45分という設定でスタート。
相方にしてみれば、勝手知ったるコースなので、とても素直で、予定の時間配分で、まったく危なげもなく終了した。それにしても、今日は朝から気温も高く、発汗もそれなりだった。土曜日の競技会の名残りもあるので、洗馬をして、爪の手入れをして放牧。
経路練習のおかげなのか、山の中を走っていても、微妙なハミの感じや手綱の張りで、以前よりはコミニケーションが取れているような気がするのは、ただの錯覚だろうか?
実姉が上梓した「現在に生きる魯迅像」を献本していただいた。彼女は中国現代文学の研究者で、特に魯迅に関する研究を続けていて、この春に大学を定年で退官した。
彼女は、中国文学の研究と並行して、中国語教育もしてきたのだが、そちららでは、発音音声データベースやそれを使ったe-lerningシステムを開発し、いくつかの賞も得ていた。また、最近は反転学習を初等言語教育に用いた場合の効果測定などを行い、先日もそれなりの学会で優秀論文に選ばれた。
こちらの、e-lerningなどは、僕と比較的近い分野なので、論文や報告書などを、読んでもそれなりに理解できるし、実際にたまに相談に乗ったりしていた。
しかし、今回の魯迅研究の方は、今を遡ること三十数年前に彼女が修士論文を書く時に、やたらと手伝わされたことはあったけど、基本的に初めて触れた世界だ。
僕の中では、魯迅はその名前と、代表作に「阿Q正伝」や「狂人日記」があるとか、東北大学に留学していたとかくらいしか知らない。そんなわけで、献本されたものを読んで、少し勉強をと思ったのだが.....文体も言葉使いも、まったく馴染みのないものなので、序章をすこし読んだだけで、かなりエネルギーがいることが判明。これは、かなり心してじっくり時間のある時に読むことにして、とりあえず積ん読ことにした。
ちょうど、友達が貸してくれた「羊と鋼の森」が届いたので、明日からの出張には、魯迅さんは連れて行かない。
明日の早朝というか今日の深夜からしばらく米国なので、昼に青山通りにある蕎麦きりみよたで蕎麦。ここは、比較的新しい店なのだが、前からちょっと気になっていて、いちど入りたかったのだが、いつも長蛇の列ができていてパスしていた。今日は、そんなに並んでいなかったので、せっかくだから入ったみた。穴子の板セイロをいただいたのだが、この値段でいいの?というくらい、コスパが良くてびっくり。これなら、人が並ぶのも納得する。
外出を挟んで幾つかの打ち合わせのあと、夜に羽田に移動してラウンジで夕食とシャワーを浴びて、LAXに移動。HND-LAXのANAもやっと787になったので、実に久しぶりにこの路線で移動。
LAXで知人に迎えにきてもらい、ホテルにチェックインするまえに、本日二回目の夕食。トーランスにあるトンカツ屋の神楽が、LAX近くのEl Segundoに店を出したということで、そこに行く。ここはトンカツではなく、いろいろなセットメニューに揚げ物が入っていて、僕が頼んだ鮭の幽庵焼きも、ものすごいボリューム。おすすめの利き酒セットをいただいて、LAXな日本食を堪能した。
しかし、ここはLAXから近いので、深夜便とかで帰る時に、ちょっとUberで夕食に来るとかには、かなり便利に使えそうだ。
朝、LAXからサンノゼに移動し、車をピックアップした後、日系の某社さんを訪問。ちょうど、日本から関係者が渡米中とのことで、こちらでもすり合わせをさせていただいた。今回は、やろうとしていることのイメージが明確に掴めたので、これを具体化する協議を進める一歩になったのが大きい。
打ち合わせのあとは、同社の社食でランチ。ここの社食では、僕もたまに行くエルカミノ沿いの居酒屋さんが和食コーナーを担っていて、お弁当などは売り切れ続出とのこと。また、ラーメンがあって、これまたサニーベールのダウンタウンにあるラーメン屋さんのメニュー。こちらのラーメン屋さんにも。僕はよく行くけど、そこと同じあさりラーメンが食べれるのはありがたい。しかも、あちらのお店よりちょっと安い。
シリコンバレーの大手では、どこも工夫を凝らしたカフェテリアがあるんだけど、こういう地元で人気の日本食店が入ってるというのは、かなり珍しいかもしれない。ちょっと、羨ましい限りだ。
ちょっとしたご縁で、エンタープライズ向け無線LAN APの某メーカーと打ち合わせ。無線LANは、もはや単体売りではなくてシステムとして、運用からトータルパフォーマンスまでを、どう切り盛りするかが重要な選択要素なのだが、この会社はそっちの方面ではうまく生き残っている。また、最近は、標準化にも積極的で、それなりの陣営を組成しているし、実績的にも面白いことをしている。
無線LANの世界では、昔から魔法系技術優位を宣伝文句にする似非技術の会社も多い。日本では大手の商社や事業者が、外資のその類にホイホイと釣られるというのがよくあるパターンなのだが、ここはそういうこともなく、地道なことを普通にやってる。
今日は、無線LANだけでなくIoTの話もふくめて、いろいろと意見交換をさせてもらったのだが、なかなかに紳士的で楽しかった。
それにしても、実装の中身の話を聞いたら、あらそうなんだということがわかって、これはこれでちょっと打ち合わせをした甲斐があった。いづれにしても、そこそこにプレゼンスのある会社が、802.11aiの実装に積極的に取り組んでくれることは、ありがたい限りだ。
ちょうど、802.11ai は、スポンサーにより書面投票の二回目が終了して、いよいよ最終ラウンドが見えてきたので、より実装の期待が膨らむ。惜しむらくは、日本には積極的に無線LANの機器を開発できるベンダーも、世界の事情をふくめて戦略展開を進めている事業者も、ほとんど居ないことだ。
週末なので、朝はいつものBay Area Ridge Riders で外乗。最近は、当たり前のよに、Berraという牝馬がアサインされている。馬が固定されると、やはりそれなりに、癖や気性がつかみやすいので、これはありがたい。
アパートに戻って一休みしたあと、今夜は部屋のオーナーであるインド人の知人がカレーをつくり、仲介してくれた当地の知人が仕入れてきたオイスターなどで、知り合いが集まって、8人ほどでホームパーティ。 こちらのアパートは、8人くらいだと全く狭さを感じないのが、いいなぁと思う。
今日は、インド料理をご馳走になったので、次は日本食パーティを企画するかな。
昨日に続いて、今朝はPURISIMA CREEK で四時間ほど騎乗。しかし、この時期なのに山の上の方は、霧が出ていて、しかもかなり寒い。途中で、駆歩や速歩のセッションを入れるものの、一定の速度でというわけではないのが、すこし練習の課題としてはやりづらい。それでも、常歩の時のハミ受けとかをいろいろと気にしながら騎乗することで、意味のある騎乗にはなるように心がけているので、納得のいく時間ではある。
夕方は、今日海釣りにいった知人が、釣果の鯖などを持ってきてくれた。鯖は比較的小ぶりだったのだけど、自家製味噌にしょうがもあったので味噌煮にした。あいにくと、味醂がなかったので、なにかと便利なめんつゆをベースにしたら、まぁそれっぽく仕上がった。
ちょっと大きいこちら特有の白身魚は、ぶつ切りにして塩・コショウと小麦粉で唐揚に。これは臭みもなくて、骨ごと食べれるしなかなかに美味しかった。
当の本人は、今日の釣果には不満だったようだけど、四人分の食卓を十分に満たしてくれたのだから、大したもんだ。日曜日にちょっろっと近くまで釣にっていう感覚は、僕の周りにいる九州方面の人に通じるものがある。山梨だと、こういうのはないので、やはりちょっと羨ましい。
僕は直接関係ないのだけど、たまたま話しを聞いたCVCの投資案件への取り組みを聞いて、唖然とすることしきりだった。個別の中身について書けないけど、多分に他のCVCでも同様な事が多々あるのかなと想像するに易い気がする。
このCVCが投資した案件は、IoTという大きなドメインでは、まあCVCの設立元の会社の事業との協業性は、なくはない。しかし、それはビジネスのサプライチェーンでは、もっとも下流と上流というかけ離れた領域にある。
ちょうど、今日ニュースが入ってきた、ソフトバンクがARMを買収した例でも、半導体などの要素部品の分野とソフトバンクの行う通信事業やサービス事業とは、広義に関連はあるものの、事業連携という意味では、サプライチェーンの両端になっている。
これは、たとえば駐車場の経営をコアコンピタンスにしている会社のCVCが、自動車のエンジンのメーカに投資するような話しだ。 ピュアな投資という意味では、これはまったく課題でもなんでもない。
こういう、サプライチェーンのかけ離れた領域に投資した場合、そこに対するハンズオンというか、事業シナジーの創出には、金融的な投資以上の投資が求められる。ソフトバンクのロボット事業にしても、グーグルの自動運転にしても、新しいドメインへの投資について、彼れらはそれなりのリソースを社外から調達し、マクロな戦略のもとに事業創出を計っているが。それは戦略ありきだろう。
ところが、今日遭遇した事例では、投資したので、ついては何か自社の本業と協業できないかというスタンスだった。つまり、投資に先立って、自社のビジネスドメインと投資先のコアコンピタンスを精査して、協業のための投資意思決定をしたわけではないようだ。
こうなると、そこにアサインされるリソースも、残念ながらそのために外部から新規雇用するのではなく、既存のリソースベースなので、あまりに投資先のコアコンビタンスに対する知識が乏しい。この結果、そもそもその投資先の要素技術が、どういうサプライチェーンで自分達のビジネスドメインに届くのか、そのときに存在する他のステークスホルダが誰なのかなども、理解されていなかったりする。
僕からすると、投資だけに止めとけはいいのに、無理して協業とかビジネスデベロップメントなんて いう言葉のもとに、畑違いのことに、それなりのリソース調達せずに、手駒をでなんかしなきゃと手を出してる感が否めないわけだ。
しかも、その理由がこの要素技術で、こういうアドバンテージを取れるからではなく、"投資したから”だけなのは、ともて本末転倒ではないかと感じた次第だ。
投資のポートフォリオの中には、こういう案件があることも重要だけど、それならそれは、ビュアに投資案件として金融投資以上のことはしないほうがROIは良いのに、そのあたりの整理ができていないのだろう。
それにしても、半導体、セキュリティ、電波とかが絡む世界で、IPコアとかNISTとかモジュールなんてキーワードさえ通じない人達が、どうやってデューデリしたんだろうか?
これもありがちなパターンだけど、もしかしたら投資判断理由は、そこに並んでいる他の投資会社のブランド名だけだったのではないだろうか?
こういうCVCが沢山乱立してくれるおかげで、シリンコバレーでは、そういう日系から投資マネーを引っ張ってくるプロデューサー的な輩が、いまは大いに潤ってるようだ。しかし、そろそろ、トラックレコードださないと、引き潮かもよと思ってしまった。
今日は、最初のミーティングのためサンノゼからPalo Altoに移動。旧知の投資家と久しぶりに再会。仕事の話しのまえに、アメリカの住宅のメンテナンストラブルの話で、しばし盛り上がる。話をきくと、アメリカの家って、大きくて、築年数もそれなりで、さらにレギュレーションもあって、維持コストがかなりかかるようだ。
二つ目のミーティングは、サンフランシスコ湾の北側にあるSausalito。ここは、綺麗な港町で。街角のカフェで一時間半ほど打ち合わせ。昼食抜きだったので、そのままヨットハーバー横のシーフードレストランでフィッシュ&チップスとビスクで、遅めの昼食。
途中で運転の疲れをとりながら、Menro Parkにもどり、当地で有名な大先輩とディナー。ここ数年のいろいろなことを話しながら、いろいろとご相談。
場所や国籍に関わらず、それなりにビジネスで実績を残された人とお会して食事などをして、なにが嬉しいかというと、「そうかそういう考えもあるか!」ということに気付かせてくれることだ。
今日は、すべてのミーティングが、僕の中では一つの共通のテーマと目的をもっていたのだが、面白いことにすべてが繋がって、ストーリが見えてきた一日だった。
今日の午後は、開発中の新しいハードウェアのデザイン関係の打ち合わせ。意匠デザインは、いつも実装設計とのトレードオフが沢山でるのだが、今回はデザインを徹底的に優先にして、実装はそれに合わせるという方針を、デザイナーらと確認した。
実際に、僕がどこまで我慢できるかではあるが、妥協せずに徹底してやってみたいのは、前回妥協したことが心にひっかかているからではある。大昔に、民生のテープレコーダーなどの開発をしていた頃は、よく実装の難しさからプリント基板の面積を少しでも大きくしてほしいと、機構設計者に嘆願するものの、意匠が変わるからダメと冷たく言われた思い出がある。
しかし、不思議なものでダメと言われると、なんだかんだそれじゃといって、実装を工夫してなんとかしたものだった。
というわけで、原点に戻って、今回はとにかくデザイン優先で妥協せずにやってみることにした。
とにかくPokémon Goがすごすぎる、SNSのタイムラインには、これでもかというくらいPokémon Goのスクリーンショットが溢れている。リアルなニュースでも、次から次へと関連したトラブルなどか報告されている。
初期のポケモン151匹という設定が、ちょうどポケモンが始まった頃に育った今二十代の子供を持つ親世代に見事に刺さったということもあるらしい。たしかに、僕の周りのそれなりの年齢の皆さんが、あんたまでもか....ってくらい、参加しているようだ。
僕は、まだインストールしていないのだけど、流れてくる情報からすると、基本的に歩きながら使う関係でか、スマホ用の外部バッテリの売り上げが急増しているらしい。また、知り合いのスタートアップが販売している、小型のHMDも注目されて販売好調らしい。
職業柄僕が気になるのは、ネット接続だ。基本は4G/LTEによるデータ通信をしているのだろが、Wi-FiをOnにしていると、公衆Wi-Fiに知らぬ間に吸い込まれて、WEB認証するまでネットに出て行けない状態になったりするだろう。
もしかしたら、これはわかりやすいので、802.11aiのデモに良いかも知れないと密かに期待してしまう。というわけで、とりあえずインストールしてみることにした。(言い訳?)
Palo Altoに研究会社を設置した知り合いを訪問。この会社は、日本の大手のIT会社で、インターネットの黎明期から様々な分野で、多岐に渡るサービスをしている。昨年、こちらに子会社を設置して、旧知の方がその社長を兼任しており、ちょうど今週は出張で滞在しているとのことで、久しぶりの再会。
同社は、金融系のシステムなどを手掛けていることから、金融系の顧客も多いそうで、今はやりのFinTechの調査もターゲットとのことだ。そんなわけで、駐在の研究員の一人は、元証券系のコテコテの金融の人だったりする。
今日は、EverySenseのモデルの紹介をさせていただいたのだが、金融系の方は、その本質的な部分に対する理解がとても早い。江戸時代の堺の米市の話しなどを引き合いに出されて、話しが弾んだ。
しかし、こういう話しが、日本のVCとかメーカー系の人にはなかなか通じなのが、なんとも悲しかったりする。大抵は、IoTとか言いながらThingsにスティックしている人が多く、IoTのの本質的な価値を理解していないのかもしれない。
インターネットの黎明期から活躍してきた人達は、インターネットの本質であるEnd to End、水平分離、自律分散などについて、ある種の拘りとフィロソフィーを持っていた。
同様に、ioTもそれが革命たらんとするならば、そういう根底あるフィロソフィー的な部分をもっと見極める力が必要なはずだ。ところが、似非技術者、似非IT評論家、自称起業家支援とかいう人達からは、そういうフィロソフィーを感じない。これからは、もう少し、話しの重心をずらしてみる事が自分には必要なのかもしれない。
夜は、標準化の仕事でおつきあいのある知人と一献したあと、リンゴ屋さん勤務のスーパーエンジニアの知人がアパートに来てくれて、夜更かし談義。しかし、アメリカでもオレオレ詐欺があるんだね...せっかくだからもっと突っ込んだネタにしてほしかったのになぁ。
PS:昨日の日記に書いたけど、仕事の調査のためにPokémon Go! をイスントールしてみた。あまり真面目に集めたりは出来そうもないので、とりあえずアパートの横の駐車場に、唯一知ってるピカチュウを呼び出してゲットしたけど、あとはどうすりゃいいのさ?
午前中、某委託研究のレポートと公募書類作成をし、遅めのブランチをとって腹ごしらえ。午後から先週と同じPurisima Creek Redwoods で、2時間だけ騎乗。
今日は、NZから来ている人と、ガイドのキャロルと三人。二人ともエンデュランスライダーなので、Fast Rideという趣。いつもなら、ひたすらダウンヒルでCreekまで下って、戻ってくるのだが、今日は、二つの丘で、キャンターでの駆け上りのセッションを入れたコース取り。
途中の下りで、僕の乗ってるBerraが、石の上で滑って、前に跪くくらいにつまづいてしまった。幸い、僕は落ちずに済んだけど、なによりも馬の方が心配で、すぐに下りて確認。落鉄もはがれもなかったけど、すねに小さな擦り傷と、頭絡の鎖で唇がちょつと切れていた。二人の同行者がエンデュランス経験者なので、一緒に足などをみともらい、そのあと少し引いて早足で歩様をみてらったけど、問題ないということで一安心。山の中でVetチエックの練習をすることになるとは、完全に想定外だったけど、人馬共に問題なくてよかった。
終了したあと、こちらに駐在している知人が乗馬に興味があるということで、近くで落ち合って、Bay Area Ridge Rider’sの牧場に案内し、オーナーを紹介。これで、また一人一緒にトレイルできる人が増えると嬉しいなと密かに期待。
一旦、アパートに戻ったあと、EverySenseのパートナーと、地元のブリュワリーでディナー。しかし、アメリカってマイクロプリュワリーが本当にたくさんあって、どこもそこそこに流行ってる。みんな、ビール好きだよね...
朝サンノゼのアパートから空港までUberで移動。今日は初めてUber Poolを使ってみた。これは、Uberの相乗りモード。僕がリクエストしたら、ちょうど空港行きで近くにいたので、すぐにピックアップ。先に乗っていたのはアジア系の女性で、デルタ航空とのこと。サンノゼの空港は、ターミナルが二つあるのだが、今回は二人とも同じターミナル。
とても短距離なので、価格は$4.28だったけど、これは多分一人でも$6.0くらいだろう。しかし、例えばサンノゼからSFOとかだったら、かなり節約になる。もっとも。運転手に言わせると、当然ながら一人ずつチェックイン/アウトの操作をしないといけないので、かなり操作が煩雑で不評のようだ。
LAXでレンタカーに乗り換えて、先週も立ち寄ったKagraで、いくらおろし蕎麦を食べて、サンディエゴに移動。今日までComic.comが開催されたので、それっぽい人が街にあふれている。
夜のCAC ミーティングで、IEEE802.11会合ががスタート。ミーティング後は、知人らと山田屋でラーメン。先週もサンノゼの山田屋に行ったけど、ここはどこの店も統一メニュということを知った。Comic.comだからなのか、ちょっとイカれた車も街中にいたりする。
Pokémon Goのもたらす功罪は、いろいろとニュースとして取り上げられている。中には、ここぞとばかりに自分のプレゼンスを示したいのか、諸悪の根源見つけたり的な発言の人もいたりして、そのインパクトの強さがわかる。
ところで、]Pokémon Goは、スマートフォンが送信する位置情報が処理されて、ゲームを構成している。そこで、この流行は、位置依存のサービスに対する認知を、一気に拡大するのかもしれない。
もちろん、今までだって携帯からは位置情報が得られることや、地図アプリやグルメアプリ、乗り換え案内など様々なアプリで同様のことはされている。今回の流行は、そういうものの一つではあるが、車に乗らない人も、レストラン検索しない人にも、かなり直接的にあなたの位置情報を使ってますよがわかりやすく感じれる気がする。
いまのところ、位置情報を提供することによって、ゲームを楽しめるというのは、バーターなわけだけど、そのうちに一皮むける何かがあるかもしれない。
そんなわけで、この流行で多くの人が、自ら生成している情報というものに価値があることを認識してくれると、その流通を目指すEverySenseには、良いトレンドと捉えて、密かにほくそ笑んだりしている。
本日の午後のスロットで、今回の802.11 Plenaryにおける802.11aiのセッションは、終了した。 802.11の会期は、月曜から金曜で、この会期中に各タスクグループやスタディグループなどは、2時間の会議を複数回行う。
僕がチェアをするTGaiでは、多い時は10回=20時間くらい会議があった。いま、このTGaiは、スポンサーといってIEEE-SA全体を参加対象とした会員による書面投票の段階にある。今回は、会期直前に終了した二回目の投票で提出された6個のコメントに対する解決を行った。この中には、一つだけいささか議論を要するものがあったのだが、これも無事に決着をみた。
というわけで、TGaiの本会期中のセッションは、なんと今日の午後で終了( adjourned)した。会期中にこんなに早く自分のグループのミーティングが終了するのは、実に6年ぶりくらいだ。これにより、この会期終了後に、第三回目の書面投票が開始され、次回会合までにそれらを解決することになる。TGaiは、IEEE802.11に対するAmendmentなので、その母体となる802.11の改定(.11mc)が終了したあと、最終的な承認になるのだが、早ければ年内に完成となる見込みだ。
さて、これで明日からはサンディエゴ観光だと言いたいのだが、あくまでタスクグループのミーティングが終わっただけで、802.11のセッションは継続している。そして、全体会合を含めて他のグループの会議も合わせて、会期中に開催される会議のうち、16〜17に参加しないと、この会期に出席していたことにならないので、ホテルの会議室に拘束されることには変わりがない。それでも、自分のチェアするものが無いのは、精神的に楽なので、さっさとクロージングレポートとかを終わらておくつもりだ。
夜は、Old Townにある田所というお寿司屋さんで会食。サンディェゴでは、ウニが有名なのだが、どうもいまは不漁らしい。そのかわり、やはり有名なボタンエビなどの刺身や生牡蛎、焼き物、にぎりなどのおすすめコースを堪能した。
今週のサンディエゴの会議は、自分のチェアするタスクグループが比較的に余裕があるのは、昨日も日記に書いた。ところが、その分日本とのやりとりと、システム検証などで、夜中に起きて仕事をしなくてはならず、結構寝不足気味で、いささか体力を消耗気味。
というわけで、当地で長年仕事をしているパートナーがサンディエゴに別件で来ていることもあり、ホテルで合流してsteakhouseへ。彼が、チョイスしてくれたのは、ホテルに近くいダウンタウのDonovan’s Steakhouseというお店。サンディエゴ、ラホイヤ、フェニックスで展開してるご当地系の老舗で、ミニマムなドレスコードがある落ち着いて重厚なレストラン。
アメリカに来ると、一度くらいはSteak Houseに行くのだが、今日は久しぶりに感激する味わいのステーキだった。悔しいのは、初めての店だったし、ロブスターテイルに惹かれて、フィレミニオンとのコンビネーションをオーダしてしまったことだ。こんなに、美味しいステーキなら、ビュアにフィレミニオンを頼めば良かったと後悔するくらい、ジューシで肉の旨きを堪能できるステーキだった。随分と前に、フロリダでAged Beaf を食べた時も感激したけど、ここのはさらに上を行く。
一旦部屋にもどったら、システムの検証に嵌ってしまい、せっかく知人が地ビールをくれたのに、いまひとつ意識がそっちに行かなかった....
参加しているIEEE802.11WGでは、様々な意思決定はRobert’s Rule of Orderという議事運営規則に基づき、評決により行う。技術的な内容については、75%の賛同で決議される。また、それ以外のプロセス的なものについては、50%のマジョリティで決議される。
ここでの投票権は、一週間の会期期間中に開催される複数の個別会議のうち、75%の会議に参加することを、規定回数繰り返すことで、参加者個々人に付与される方式を取っている。つまり、投票は各個人がプロフェッショナルとして、その議決権を行使するのが前提だ。
とはいえ、各個人がボランティアで標準化活動をするわけではなく、企業の社員として、または企業から委託されたコンサルタントとして活動し、その議決権の行使をする。実際に、大手の企業の場合には、複数の投票権者を抱えている。したがって、その投票は、企業の戦略によって、特定の票に偏ることは当然の帰結だ。これは、政治で言えば、国会議員個々人が国会での投票行為を行うのは、あくまで議員としての意思決定に基づく議決権行使であるが、党の方針や、会派の方針がその行為に対して、一定のバイアスをかけていることと同じことだ。
この802.11では、会期中に全体会議の他に、複数の個別のグループの会議が開催される。これは、国会で言えば、本会議の他に、各種委員会があるのと同じだ。僕がチェアをしているのは、タスクグループというう一つの委員会なわけだ。
問題は、これらの個別会議が、並列に複数開催されるため、会員は全ての個別会議に出席することはできない。だから、複数の投票権者を抱える会社は、それぞれに担当を決めて配分している。ところが、この個別会議のなかでの議決権は、個別会議毎に付与しているわけではない。つまり、国会で言えば国会議員全員が、その下のどの委員会でも議決権行使ができるわけだ。
こうなると、個別会議で自分たちの意見を強行しようとすると、普段その個別会議を担当していない者にも声をかけて、投票権行使だけをさせるようなことが出来てしまう。こういう行為は、議決権をもつ個々人の専門的知識と、それまでの議論に基づかないもので、その行使を投票権者が誰かにより指示されることを示している。 まぁ、いわば党議拘束みたいなものだ。
投票権者が個人の専門家であるという前提と、このような拘束的行為は、相反することになり、このような状況は望ましくない問題であり、”Dominance Issue”と言われる。
僕のチェアをしているタスクグープでも何度か、このような投票をした組織があり、それに対して正式に問題提議がされていた。 そのため、私のグループでは、Recording Voteといって、個々人の投票を記録する方式の評決を何度かし、それらをデータとしてワーキンググループに提出してきた。
これらの問題提議を受けて、ワーキンググループのチェアと上位組織であるSA(Standard Association)のスタッフが、この会期中に個別ヒアリングを実施した。僕も当然ながらタスクグループチェアとして、そのような拘束的行為が行われたと思うかなどの質問に答えた。
ヒアリングのなかで、こういう行為は、国による文化の違いがあるのかねという話になった。確かに、とあるアジアの公的な研究機関なんて、投票の前に平気でメーリングリストで、動議提案するから投票に来てくださいなんてメールを出していて、それはかなり有名なくらい不評を買っていた。また、今回問題視されているのも、アジアの企業だったりする。
この辺りは、まさに議会運営や民主主義的な集団による意思決定、合意形成に対する成熟度や教育の差は、大いにあるだろう。実際に、日本では議事運営なんてなくて、阿吽の呼吸と空気で意思決定されることが多いわけだ。
この前の選挙でも、勝ったほうは民意だと言い、負けたほうは多数決でなんでも決めていいのかなどの論評のがネットを騒がした。しかし、これらは”多数決"という意思決定プロセスの一部の事にしか言及していない。多数決という行為は、全体の意思決定プロセスの中の、重要であるが一つの過程でしかない。そして、これらの評決に至るには、それを正しく運営するためのルールが存在する。実際に、国会でも法案提出に必要な会派の最小構成数などもあるし、委員会決議と本会議決議の重み付けもあるわけだ。ちょうど、憲法改正のプロセスだって、国民投票だけでなく、発議自体の国会決議など、いくつものプロセスがあるのだが、某放送局のアナウンサーなどは、その辺りの知識が薄く失笑されたなんてこともあったようだ。
だから、多数決ガァ...的な、そこの浅い論評をみていと、もっと集団の意思決定について、教育もふくて社会的な素養として広く啓蒙される必要が有るなと感じてしまう。
ちょうど、明日の投票日を前に盛り上がりを見せる都知事選挙関係では、党の締め付けとかいうネタが溢れている。もし、民主主義を標榜するならば、こういう個々人に重要な意思表明行為に対する党議拘束的な行いが、もっとも忌み嫌われるというとも認識しているはずだけど、どうもそうではない方が多いのも残念だ。
というわけで、標準化という場所は、技術的なことよりも、こういう意思決定プロセスなどを学ぶのにも、とても良いとこだったりする。だから、ぜひもっと日本の官僚やマネージメントな人には、リソースを割いてもらいたいと思うわけだ。
今日の午前中の全体会合で、802.11 Plenaryの一週間のセッションが終了。11aiは、すでに水曜日から3回目のスポンサーによる書面投票を開始した。今回の書面投票の結果、技術的な変更がなければ、最終稿の書面投票をもう一度したあとに、正式に上位の委員会での承認を11月には得ることになる。
もっとも、11aiはアメンドメントであり、その元の802.11の最新版の承認日程が遅延すると、それを待た無いとならないのだが、それもいまのところ問題ないはずだ。
それにしても、正式にWNG(Wireless Nest Generation)でスタディグループが承認されてから6年も時間がかかった。実際には、その前の複数回の提案期間もある。
幸いにして、11aiは最初からスタッフに恵まれ、完璧とはいわないものの、まぁ作業は順調にこなされた方だ。思い出すと、三回ほど議論集約がおしくも会期中にできなかったことがあり、これがなければ3会期(9ヶ月)のくらいは、短縮できたかもしれないが、それは理想的でもある。
このように、国際標準化をするには、残念ながら相応の期間がかかり、その間持続的な活動をする必要が有る。僕の11aiのケースでは、他者の標準化提案に何かを寄与するというのではなく、自らがゼロから提案しスタディグループを組成した関係から、スタティディグループ、タスクグループとチェアとして継続して、リーダーシップポジションを維持する必要があった。
IEEE802のなかでも、IEEE802.11は最大規模のWGであり、産業界での実績からも、かなり厳密に議事運営も行うし、スタディグループの組成自体も容易ではない。
同じIEEE802でも、IEEE802.15は、比較的産業界の既存標準が先行して、それをIEEEして標準化するタイプも多い。また、IEEEの標準化のなかには、エンティティモデルといって、一社/組織が一票の議決権を有する標準化WGもある。
これら、それぞれに立ち上げ方の差はあるものの、いづれにしてもチェアなどのポジションを務めるのであれば、一定の期間持続的にその責務を担うことは、初めから覚悟している必要がある。このことは、そのような標準化業務を行う個々の担当者としてではなく、その業務を仕事として与える組織、マネージメントがしっかりと認識しておくべきことだ。
今回、知り合いのタスクグループチェアが、所属する組織の判断から標準化業務の継続を断念することになった。当然ながら、そもそも組織として、このタスクグループを組成し、そこにオフィサーとして、彼を送り込むことは、この組織の判断であり、業務司令だったわけなのに、その撤退にあたっては、組織としてのなんのサポートもないようだ。幸いに、このチェアは、自らの責任感のもとに、個人として諸々の負担をしながら、区切りをつけるとこまで業務を継続されたから、ワーキングループの多くの方らも評価され、引き続き代行は立てるものの、チェアポジションは彼のままとなった。
一方、とある大学の研究者は、インタレストグループの組成を提案しながらも、残念がら多くの会合を欠席している上、リーダーシップとして行うべきさまざまな業務も、あまりこなしていないようで、その対応への不評を多く耳にする。
結局のところ、国際標準化の舞台では、持続的に責任感のあるリーダーッシプが重要であり、このあたりのことを組織として経営やマネージメントがしっかりと認識しているかが大きな鍵となる。
いま日本の企業には、この辺りまで深く入り込んで、国際標準化を経営戦略的に捉えることが少ないのが、いささか残念な状況にある。
深夜のLAX発で帰国の途に着く。LAXには、Pokémon Go!のポケストップがあって、あちらこちらで、 スマホとにらめっこしてる人がいる。
ANAのLAX-羽田の深夜便は、787に機材が刷新されて、Wi-Fiの機内サービスもある。というわけで、せっかくなのでお試し無料の15分間に、Pokémon Go!をつないでみた。当然ながら機内モードなので、GPSは使えないからどうなるんだろうと思ったら、LAXの空港のままだ。LAXの空港のポケストップには、ルアーモジュールが置かれているのだが、この情報はサーバー側にあるのだとすると、最新の状態なのかもしれない。
しばらくしたら、ボケモンが現れたので、クリックしてみたら普通にプレイ出来てゲットでた。この振る舞いからするに、いちどボケモンが現れると、あとはローカルで処理されるようだ。その後、ゲットすると、サーバーに接続して情報を更新するようで、そこは少し重かった。
iPhoneのGPS情報は、機内モードにすると、最後のデータがそのまま残っているので、位置情報が更新されない。実は、このことはEverySenseの実証試験でも判明してる。僕的には、GPSが補足でない、または使用しないなら、明示的にN/Aを返してほしいなと思うのだが...
というわけで、Pokémon等は、機内モードにすると位置が固定されてしまうようなので、特定のポケストップに入ったら、機内モードにしてWi-Fiで遊ぶというのは、ポケストップ過疎地域へのソリューションかもしれない。
しかし、あきるほどどこでも現れるポッポ、 進化させても空は飛べないわけだ。
予定より早着で、朝の五時前に羽田に帰国。一旦、自宅に戻って、荷物を解いて、シャワーを浴びた後、都知事選の投票へ。それにしても、まぁいろいろと言われてるけど、なんとなく結果が予想されちゃう選挙だよね。
投票後は、特急で甲府にもどり、そこから車で自宅へ。それにしても、さすがに山梨の家の周りに、見事にポケストップとかはない。
昼食をとったあと、午後から久しぶりにサニーで相方と馬場で一鞍。今日は、この前新調したエンデュランス用の頭絡と手綱で、馬場練習。皮の手綱と違って、微妙に伸びるので、ハミ受けの感触がちょっと掴みづらい。
相方も、最初はちょっと戸惑っていたみたいだけど、それでも後半は慣れてくれたみたい。なかなか、栗毛とオレンジの頭絡って、色鮮やかだわ。
久しぶりなので、騎乗後は洗馬して終了。