実姉が上梓した「現在に生きる魯迅像」を献本していただいた。彼女は中国現代文学の研究者で、特に魯迅に関する研究を続けていて、この春に大学を定年で退官した。
彼女は、中国文学の研究と並行して、中国語教育もしてきたのだが、そちららでは、発音音声データベースやそれを使ったe-lerningシステムを開発し、いくつかの賞も得ていた。また、最近は反転学習を初等言語教育に用いた場合の効果測定などを行い、先日もそれなりの学会で優秀論文に選ばれた。
こちらの、e-lerningなどは、僕と比較的近い分野なので、論文や報告書などを、読んでもそれなりに理解できるし、実際にたまに相談に乗ったりしていた。
しかし、今回の魯迅研究の方は、今を遡ること三十数年前に彼女が修士論文を書く時に、やたらと手伝わされたことはあったけど、基本的に初めて触れた世界だ。
僕の中では、魯迅はその名前と、代表作に「阿Q正伝」や「狂人日記」があるとか、東北大学に留学していたとかくらいしか知らない。そんなわけで、献本されたものを読んで、少し勉強をと思ったのだが.....文体も言葉使いも、まったく馴染みのないものなので、序章をすこし読んだだけで、かなりエネルギーがいることが判明。これは、かなり心してじっくり時間のある時に読むことにして、とりあえず積ん読ことにした。
ちょうど、友達が貸してくれた「羊と鋼の森」が届いたので、明日からの出張には、魯迅さんは連れて行かない。