ちょっとしたご縁で、エンタープライズ向け無線LAN APの某メーカーと打ち合わせ。無線LANは、もはや単体売りではなくてシステムとして、運用からトータルパフォーマンスまでを、どう切り盛りするかが重要な選択要素なのだが、この会社はそっちの方面ではうまく生き残っている。また、最近は、標準化にも積極的で、それなりの陣営を組成しているし、実績的にも面白いことをしている。
無線LANの世界では、昔から魔法系技術優位を宣伝文句にする似非技術の会社も多い。日本では大手の商社や事業者が、外資のその類にホイホイと釣られるというのがよくあるパターンなのだが、ここはそういうこともなく、地道なことを普通にやってる。
今日は、無線LANだけでなくIoTの話もふくめて、いろいろと意見交換をさせてもらったのだが、なかなかに紳士的で楽しかった。
それにしても、実装の中身の話を聞いたら、あらそうなんだということがわかって、これはこれでちょっと打ち合わせをした甲斐があった。いづれにしても、そこそこにプレゼンスのある会社が、802.11aiの実装に積極的に取り組んでくれることは、ありがたい限りだ。
ちょうど、802.11ai は、スポンサーにより書面投票の二回目が終了して、いよいよ最終ラウンドが見えてきたので、より実装の期待が膨らむ。惜しむらくは、日本には積極的に無線LANの機器を開発できるベンダーも、世界の事情をふくめて戦略展開を進めている事業者も、ほとんど居ないことだ。