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2017-01-10 渋谷

_ [] 渋谷

  夕方、渋谷の駅前にある高層ビルの会議室で打ち合せ。はるか彼方に富士山のシルエットが夕焼けの中に浮かび、眼下には再開発中の渋谷駅前が見下ろせる。

  僕は、東京の北側にある大塚の出身なので、渋谷は生息域としては、中学校くらいまではかなり遠い地域だった。僕の行動範囲は、小学生の頃は、池袋や上野どまりで、中学生くらいになると新宿、原宿、渋谷と少しずつ南下した。プラネタリウムくらいは行ったかな....

  そして、高校になると通学路が大塚〜田町だったので、毎日山の手線を一周することになった。この時の通学定期は、山の手線の正反対の駅なので東京駅経由でも新宿駅経由でも定期代は一緒なのだが、どちらかを指定しないといけなかった。実際は、東京経由の方がちょっとだけ時間が早いのだけど、僕は渋谷・新宿経由としていた。

  そこで、放課後に数時間できる渋谷区役所の清掃のアルバイトを見つけて、毎日渋谷で途中下車して、駅から渋谷区役所まで通っていたので、一気に渋谷という町が身近になった。

  当時は、まだ109なんてなくて、道玄坂下には、恋文横町の雑踏があったのを覚えている。そして、壁の穴なんていうパスタレストランは、まだ東急ハンズの出来る前の裏道に、まさに壁の穴的にあった。その後、いろんな意味で節目になるお得意の1978年に東急ハンズが開店したわけだ。

  最初は、少し大人びて見えた渋谷の街が、その後どんどん大きくなって、圧倒的に若い層がメインになり、とても猥雑な街へと変わってしまい、だんだん僕にとっては、苦手な街になってしまった。

  ただ、2000年頃に、当時関連していた会社の事務所が、神泉にあったことあり、再びこの街に縁ができた。この時は、場所が神泉というこもあり、昔の花街の面影なども感じ、花街育ちの僕には嬉しい街の一部でもあった。

  今日、駅前の高層ビルから見下ろした渋谷の街は、もうそんな頃の面影はないけど、やはり谷間だということに気づかせられた地形だけが、鮮烈だった。

  つくづく、街というのは変わるんだなぁと思うとともに、それでも骨格は変わらないかなとも感じさせる景色だった。

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