皆様、新年あけましておめでとうございます。今年は、山梨県北杜市の自宅で、無事に新しい年を迎えることができました。
公私ともに昨年も実にたくさんの皆様と、仕事に趣味にご縁をいただき、おかげさまで無事に一年を過ごすことが出来たこを、誠に感謝する次第です。
さて、かつてはメールで、そしてここ数年は、このBlogで念頭に、活動報告と抱負などを書いて来ました。ここ数年といいながら、2006年1月3日にこの日記を書き出したので、なんと今年で12回目、干支で一回りになってしまいました。まぁ、過去に書いた日記・論文・コードは、読み返すと悲しいことになる可能性が高いので、とりあえず去年一年の振り返りと、今年の目論見を、つらつらと書いてみます。
研究なお仕事の昨年の最大の成果は、6年に渡りチェアとして取り組んできたIEEE802.11aiの標準化が12月に完了したことです。このことは、すでにこの日記でも書きましたが、自分にとっては大きな経験でした。TGaiは、終了しましたが、成果の横展開や他の標準化業務の推進などもあり、この経験を生かして、国際標準化業務には、今年も関わっていく予定です。特に、自分の年齢を考えると、いままでの経験をもとに、若い世代の国際標準化への参加を支援し、願わくば世界的に影響のあるSDO(標準化機関)に、一人でも多くのリーダーシップがとれるオフィサーを送り出したいところです。
EU-Japanの研究は、2年目の中間レビューを秋に受けましたが、こちらは、なかなかに厳しい評価となりました。思うに、先日もこの日記に書いたのですが、システム志向の部分で、訴求力に欠ける点が多々あったかと反省しています。複数の機関、研究者によるプロジェクトですが、メンバーの一員として、自分の取り組むべきことと、全体システムでの位置付けを再考して、プロジェクトの目的達成に寄与したいと思います。
さて、最大のエフォートは、情報流通経済を実現するEverySenseで、こちらは、昨年十月末にサービスローンチを行い、多くの参加者にお披露目をさせていただき、一緒にこのビジネスを牽引していくパートナー企業とも、具た的な取り組みに発展しました。
EverySenseは、設立時にも某経済新聞に記事として取り上げていただきましたが、サービスローンチ時にも、夕刊の一面に取り上げていただきました。また、経産省のIoT推進ラボの第一回ラポセレクションでは、ファイナリストとして採択いただき、特別賞をいただきました。
情報流通経済を実現する情報交換市場という取り組みは、概念論ではなく既に実務として稼働させたわけですが、まだまだ広い認知を得るには至っていません。実際に、昨年は、経産省、総務省、内閣府における各種審議会や研究会で、EverySense の取り組みを紹介させていただく機会が実に多くありました。また、新聞、雑誌媒体からの取材もいただきました。
思い返すと、1999年にMISという無線LANの公衆サービスを行う第1種通信事業に取り組んだ時も、同様の状況でした。残念ながら、MISは、私の力不足で、途中で事業を停止することになりましたが、当時提案してきた「インターネットにモビリティを与える」世界が、いまは目の前にあります。因みに、上述のIEEE802.11aiの技術は、このMISが開発した技術で、それが国際標準となり、世界の主要なチップメーカーが採用を進めています。
今回のEverySenseの取り組みは、この時よりもはるかに早いスピードで、ステークスホルダーが広がりつつあります。今、EverySenseが提案している「情報交換市場を提供し、新しい情報流通経済を創出する」は、既に実用域になりつつあります。
既に、センサー情報だけでなく、消費や購買、行動情報が、それを生成する人と必要とする人の合意のもとに、正しく公平にシェアされ、利活用されはじめました。
というわけで、今年はEverySenseを使った、多くのステークスホルダが、情報流通を実感し、新しい社会提案や付加価値創出をともに実現するように取り組んでいきます。
私的に取り組んでいるNPOによる知的障害者の支援や、趣味の乗馬は、無理をせず、身の丈にあった取り組みで、StepUPを目指していきます。
ということで、長々と書きましたが、新しい年がご縁のある皆様にとって、より良き年となりますことを祈るとともに、引き続きご指導いただきますようにお願いします。