搭乗時に、「席についても指示のあるまでは、シートベルトをしないでください」という、珍しい指示を受けて搭乗した帰国便は、結局のところなにもなく普通に順調に成田に到着。
飛行中のキャビンで、CAさんからシートベルをしない理由を教えてもらった。簡単に言うと、その理由は、給油中だからということだ。通常、給油中に乗客を機内に搭乗させる事は、安全管理上しないそうだ。日本の空港で、まずこいうことはしないらしい。
今回は、出発に際して悪天候が想定され、急遽燃料の追加補給をすることになった。ところが、その決定をするタイミングがかなりギリギリで、すでに搭乗口に乗客を案内してしまったあとだった。そのため、給油終了まで搭乗客を待たせると地上側での混乱も想定されることから機長の判断で、給油中の搭乗を許可したそうだ。
給油中は、万が一の事態が発生した場合に、利用できる搭乗口に制約があり、客室乗務員の誘導の手順も異なるそうだ。このために、事前のすり合わせとともに、万が一の時の避難を迅速にするために、シートベルトの着用をしないように案内したそうだ。これは、聞かされてみれば納得出来る理由だった。
これって、もう少し早く意思決定していれば、乗客を搭乗ゲートに誘導するまえに遅延のアナウンスをすればよかったのだが、本当に微妙なタイミングのズレだったのだろう。いろんな意味で、意思決定のタイミングの重要さを考える事案だ。
フライトは、予定通りに夕方の四時過ぎに成田に到着。そのまま外苑前に戻り、いつもの鮨屋で帰国飯。腹時計は、結構正しい。