今日の午後は、総務省のデジタル変革時代のICTグローバル戦略懇談会 技術戦略ワーキンググループ。このワーキンググループの面白いのは、特定の要素技術や分野ではなく、幅広く技術政策の戦略が議論される点だ。
今日は、横須賀市とソニーから発表があったのだが、両者ともにしっかりと大きな視点から技術戦略を俯瞰する図などが示めされていた。そして、それぞれが進める課題解決などは、システムとして取り組んでる様子が伺える。
システムインテグレータなんてビジネスが日本にはあるけど、システム思考やシステム工学は、学際的にも必ずしも重要視されていなかったけど、ここにきて随分と変わってきたなと感じる。
典型的な例は、5Gにもみて取れる。4GまではG=世代で、そのまま特定のRAT(Radio Access Technology)と言われる無線通信の方式技術とイコールだった。ところが、5Gというのは、狭帯域x大量というIoT機器などの接続から、広帯域の高解像度画像通信まで、広い範囲での万能性が求められている。このため、5Gでは、所謂携帯電話の方式だけでなく、無線LANやLPWAなど、異なる要素技術の統合的システムにより実現されるものだ。
このように、これからの技術戦略は、特定の要素技術ではなく、システム思考がとても重要になるわけだ。このシステムのなかでは、要素・要素の間を流れていくのは、まさにデータだ。つまり、データこそがシステムを動かす血液なのだ。というわけで、データ流通は、システムにおける血液循環として、ますます重要になるなぁと感じた。