某通信キャリアでアクセス系の技術を担当しているKさんと久しぶりに面談する。 彼とは、10年くらい前に、インターネット接続事業の立上げに関わった時に、一緒に仕事をしたことがあり、その後かれはADSL系のキャリアで、アクセス系のネットワークの構築や設計をしている。 ブロードバンド・ゼロ解消を目指して、地域情報化などを推進していると、ADSLのサービスが届かない地域が沢山あることを痛感しているのだが、キャリア側からみると、もうADSLは、完全に飽和していて、縮小、維持管理フェーズのようだ。 彼の会社でも500万加入を超えたあたりで、新規加入は頭打ち、ライトユーザーの解約と都市部でのFTTHへの移行のため、今後加入者は、純減する方向となると見ているようだ。 だからといって、急激にFTTHが進むわけでないだろうから、今後数年かけて緩やかに加入者が減少していくのだろう。 この結果、新規の設備投資は期待できないが、電話網の交換機と違い、ネットワーク機器の場合、耐用年数が短いことと、技術の陳腐化が早いため、リプレイス重要が数年サイクルで発生する。 こういう耐用年数の過ぎた機器のリプレイスでは、維持管理、運用コストを低廉させるアイデアが求められてくる。 このなかでは、省電力、省スペースなどがキーとなる点もあり、一昔前のコンピュータの世界ではやったダウンサイジングなんていう言葉が、ネットワーク機器業界にも今後ささやかれるのかもしれない。