IEEE802.11aiの最終承認は、年内にRevComという委員会で行われる。今日、TGのエディターがIEEE SAのエディターと話しをしたところ、12月にはPublicationまでする予定とのことだ。
外から見ると、標準が出来るというのは、このPublicaitionのことになるので、よくいつ標準化が終わりますかという質問を受けると、この期日を話す。ただし、これはあくまで出版物としての最終バージョンのリリースでしかない。実際には、既に直近のバージョンのドラフトがIEEEのストアというWEBサイトで購入可能なのだが、そういう事も意外と知られていない。
また、よりビジネス的に重要な事は、実際の製品への展開導入のタイミングだろう。無線LANを含めて、ネットワーク機器は、根本的に独自仕様では、ネットワークにならないので標準が重要だ。そして、消費者からすると、その標準を採用している製品であれば、相互接続性が保証されることが重要となり、それが市場を成長させてきた。
というわけで、無線LANの場合には、IEEE802.11が標準仕様を策定する。一方、そのなかにあるオプション部分の取り扱いを含めて、実際の製品の相互接続の試験を実施し、接続性保証の意味でWi-Fiのロゴを付与するのは、Wi-Fi Allianceの仕事となる。
IEEE802.11aiの仕様を使った相互接続は、既にWi-Fi Allianceで試験プログラムの策定が進んでいるが、これは最も優先度が高い要求としても進められている。
というわけで、IEEE802.11aiを採用した製品は、来年末くらいには市場にお目見えするかもしれない。この世界では、標準ができたら採用するんてことをしていたら、世界から周回遅れになる。実際に、仕様の大きな部分は、すでに1年以上前に固まりつつあったので、最大手の半導体メーカーなどは、世界的な展示会で発表していたくらいだ。
いづれにしても、多い時には月曜から木曜までに14コマもチェアリングしたタスクグループがないと、各種のチェアな事務仕事のプレッシャーもなくて平和なものだ。
とある、 新しいSGでは、ちょっと進行が気になったので、発言してSterawPollという非公式投票をしたのだが、こういうのもチェア経験者の立場だと、受け入れやすくなる。実際に、あとから数人に、謝意を受けた。