原田マハさんの「本日は、お日柄もよく」を読了。平積みで見かけて、話題にもなっていたので、出張中に読もうと思っていたのだが、なかなか時間が取れなくて別の一冊が終わらず、結局は帰国直前に読み始めたのだが、一気に通読してしまった。
冒頭のスピーチの極意十箇条は、まあ人前で話す機会の多い人には、当たり前といえば当たり前だけど、アルアルでよくわかる。物語の時代背景は、10年前くらいの設定なので、いささか政治的な舞台設定としては、そんな事もあったね的ではあるが、骨格のスピーチな話は、なかなかに読み応えがあるというか参考になる。
僕も、国内・外を問わず人前で話をする事が多いけど、確かに日本人の人のスピーチは、原稿読み的なものが多くて、言葉の力を感じないことがある。研究発表や報告などでも、資料説明という感じで、訴求力にかけるなと感じる事は多い。
このBlogで、以前にも書いたけど、どうも発表やスピーチの事前練習をしていない人も多いなと思うことがある。アメリカのホテルで、隣の部屋からプレゼンの練習らしき声が聞こえてきたことは、何度もあるけど、日本では皆無だ。日本の住宅事情やオフィス事情などのせいもあるのかもしれないけど、やはり声を出して事前に練習するのは有効だろう。
必要なことは、練習といっても、別に暗記した原稿を声を出して読むことが目的ではなくてね、なにをどう訴えるかの練習なので脳内シミュレーションでも良いわけだ。
仕事のプレゼンとかだと、同じ内容をいろいろなとこで話すのだけど、その場合でも、場所や相手によって用いるメタファーを変えるし、強調するポイントを変えるので、その辺りの脳内確認が事前練習的にすることを心がけている。
この本を読んで、改めてスピーチの力ってあるなぁと再確認できたのは、なかなかに楽しかった。
今夜は、久しぶりに山梨に帰宅。