ごく希ではあるんだけど、たまたま読んでいる小説の物語や舞台が、現実世界でとても身近に感じる事がある。去年、たまたま読んでいた物語に大きな地下鉱山の話しが出てきたのだが、その物語を読んでいる時に出張でいったポーランドには、大きな地下鉱山があって、その近くの町までちょうど行ったとこだった。
でっ、先月くらいから小川洋子さんの"琥珀のまたたき"を読んでいた。この物語は、母と子供三人の物語なのだが、子度三人は外界から閉ざされた壁に囲われた家で生活をしているという背景。こんな物語を読んでいたら、先週のニュースで、オランダで終末を待って地下で七人の子供が外界と接触のない状態で生活をしていたというのがあった。しかも、本のほうはロバが一頭出てくるのだけど、オランダの事件のほうはヤギが一頭いたらしい。
こんなふうに、たまたま接触している仮想な世界と現実世界の情報が微妙にシンクロするのって、それ自体になんか不思議感があって、運命的に感じてしまうのは、なんなんだろう。