朝から香港の地下鉄公社(MTRC)の保守センターで打合せを行なった後、彼らの施設を見学する。 なじみの深い、券売機や非接触の改札ゲートから、ATCや構内PBX、レーダーにいたるまで、全ての電子、電気機器を自社の保守センタで修理、保守をしているそうだ。 昨今の複雑化する電子機器では、機器メーカーの外で、修理、保守できる範囲は減っているのだろうが、それでもかなりの部分を自分たちで行っており、相当量の測定器等の設備も有している。 測定器の校正センターもある。 日本の場合には、各鉄道会社がここまでの設備、リソースは持たないし、持ったとしてもベンダーの人間がオンサイトでいたりするだろう。 ここの場合には、地下鉄会社が1社しか存在せず、使用しているベンダーは海外という状況から、このような体制のほうが効率が良いのだろう。 これから、九龍鉄道(KCR)と合併し、さらに巨大化していく時には、どのような体制に変わっていくのかは、とても興味深いものがある。
嬉しかったのは、我々が導入させていただいたシステムは、運用開始から1年近くたつが、まったく不具合、障害が発生していないそうで、極めて安定しているということだ。 それが故に、保守部品の購入などは不要じゃないかという上司のお言葉で、なかなか余計なものは買ってくれない....