企業をとりまく環境は、日々変わってきて、従来にもまして厳格な企業統治やコンプライアンスに対する仕組みやルールの導入制定が要求されている。 これは、企業の属人的要因を可能な限り低減し、事業持続性を高めるということでも重要なことだ。 一方で、このようなことを真剣に経営者が考えて、さまざまな仕組みを導入しても、運用、利用する従業員が、企業統治やコンプライアンスに対する理解がなければ、正しいものを誤って使い、大きな損失を招くことになる。 これを防ぐには、人材教育しかないわけだが、このことは、企業を構成する各人材の個別のスキルを研鑽することにほかならない。 つまり、属人性を低減するシステムを導入するとともに、各人材のスキルを向上させるという極めて属人的行為を同時に進めなくては成らない。
さてさて、自分の周りを見渡して、管理職といわれている人間の何割が、自分自身の言葉で、企業統治とはなにか? コンプライアンスとはなにか? などの問いに答えられるのだろうか? どうも、役職名と人材スキルの乖離を感じるが、これをどう埋めていくのかは、いまのところ良いアイデアがない。 企業人として、一定の職歴を重ねてきた人材に、いまさら教育でもないだろうという諦めは禁物なのだが.....