福島原発の事故は、その収束にまだまだ時間がかかりそうということだ。 政府、東京電力、原子力安全委員会が個別に記者会見をしているのは、おかしいのではないかという指摘が外国の専門家からあったそうだが、まったくそのとおりだろう。
普段なら権限の分散は、良い意味でのガバナンス機能を実現するし、特定の組織の暴走に歯止めをかける効果がある。 しかし、今回みたいに、重大な危機に面している時に、お互いが非難合戦をして、自己防衛に走っているのは、とても情けないし、不安でしょうがない。
こういう、重大な危機に面したら、原子力非常事態宣言を発令して、指揮権を一カ所に集中し、現場や専門家のレポートラインとコマンドをラインを一本化するべきじゃないだろうか?
こういうのは、もちろん安易に発動するべきものではないだろうが、例えば危険レベルが5を越えたら、こいう発令をする権利を首相に与えておくことが必要なんじゃないかな。 もっとも、今の首相に指揮権を与えるのは、とても不安だけれど、そういう権利を与えると言う事は、それに見合った重責を負うわけで、そうなるとお気楽首相交代というのも減るかもしれない。