発売中の日経ビジネスに、データ資本主義として、EverySenseの進めているIoTのデータ交換市場についての記事が掲載された。残念ながら、タイトルは、他社の方の発言なんだけど、それって私が前から言ってる言葉なんですが....ちょっとね。
まぁ、それはそれとして、そもそもデータ資本主義っていう括りは、いまひとつ僕は好きじゃない。データを流通させて他の経済的対価に交換させるのだから、データが資本とみなされるのは、まぁ正しいと言えば正しい。
しかし、僕がIOTのデータ交換市場を提唱した理由は、個々の生成するデータ、保有するデータだけでは、社会にとって有益なサービスを実現できないから、相互に共有する仕組みが必要だというのが根幹にある。
その上で、データの提供者に提供を促すという意味で、対価を受領者が払うという、Give & Takeによるシェアリングエコノミーを目指している。だから、EverySenseの仕組みでは、データを提供して得た対価で、こんどは自らが他者のデータを受領する側になるのが基本だ。従って、誰でもデータ提供者にも受領者にもなれる仕組みとなっている。
そういう意味で、データを売るということだけが強調されると、なんとなく違和感を感じる。
基本は、End To Endと自律分散によるデータの価値向上なわけで、この辺りのことは、インターネットの黎明期からインターネットの精神を知っている人には理解いただけるはずだ。
今日は、久しぶりに後楽園の文京シビックセンターに行き、医療福祉クラウド協会 MEWCAのシンポジウムでパネルディスカッションに参加。医療の世界では、やはり個々の情報の共有こそが新しい創造的なサービスを生むということに、大いなる期待をしていることを感じたディスカッションだった。