日経に、ソフトバンク、ボーダフォン日本法人買収交渉という記事が出ている。 いままでに、何度も噂にはなったが、こんどは噂ではないようだ。 既に携帯電話事業の新規参入割り当てを得ていたわけだが、加入者数が飽和している携帯電話事業での加入者争奪争いを行うとしたら、圧倒的に新規参入事業者は不利だ。 インフラ構築をしている間にも日々既存事業者はサービスの充実と、利用者の囲い込みを進める。 そういう意味で、この話しは新規事業者から一気に既存事業者になってしまう最強の手だろう。 また、これにより、周波数が不足しているといわれている既存事業者のなかで、彼らだけは新規割り当て周波数も得ることになるので、インフラリソースでは、DocomやKDDIに対して優位性を持つかもしれない。(それが事業の優位性になるかは疑問)
しかし、一兆円を越す買収となると報じられているが、一時の買収金額も大きいが、その運用費用はそれ以上に持続的に発生する。 これで、ソフトバンクは、日本テレコムの固定通信、携帯電話、移動体データ通信(新規参入分)、インターネットという全ての通信網をもつことになる。 こういう事業投資の先に夢見るのは、加入者囲い込みによる、サービス収入で、TVをみても、電話をかけても、買い物をしても、チャリンとお金が入ってくるモデルなのだろう。 他の産業でもあるように、こういう事業の拡大の次にくるのは、集中と選択で、いづれこれらの網のどこかを切り捨てたり、サービスを取捨選択する時期が来るのかもしれないが、いまは想像もつかない。
ソフトバンクは、日本の通信事業を大きく変えたが、それは駅前の落下傘部隊による営業や価格破壊だけではなく、多くの技術的にも革新的なアイデアがあったし、それらを支えたのはインターネットな学術研究者達ちだった。 いわば、ソフトバンクがバカの壁を破ったわけだが、意外とその事を評価する人は少ない。 いづれにしても、将来(すでに今でも)日本の産業史を振り返る時に必ずソフトバンクの名前が語られることは間違いない。 長いNTTやKDDIの歴代経営者の中で、史実に名を刻んだ経営者が何人いるだろうかと考えると、なかなか匹敵する人は思い浮かばない。
日本でも同様の広告をよくみかけるが、”IP電話で世界中どこでも、定額で電話がかけ放題”という類のVoIP事業は花盛りだ。 今日は、昼食を食べに入ったファストフードの駐車場で、WiFi2Voieなる会社の広告車を見かけた。 音質や価格が本当に安いのかは、なんとも言えないが、まぁ こいうビジネスは本当に多い。 確かに、どこの家(誰でも)も限りなく100%近く使っている製品で、サービス料金を取れるモデルは電話なので、いろいろなビジネスが昔からあるのだろう。 分あたりxx円安いとかいわれても、結局年間いくら安くなるかと思うと、ちょっと??と思ってしまうが、普段倹約家じゃない人でも、電話ビジネスのセールストークには、弱い人が多いのは、なぜなのか不思議だ。