午前中に東京にもどり、空港からOfficeへ。 某独立行政法人の公募研究への応募書類の作成を行う。 最近は、この類の申請は、電子申請で行うことがかなり増えているが、なかなか簡単ではない。 一般にはPKIに基づく諸々の証明書の交換などの手続きが必要であり、とても素人にできるものではない。 こういうのは、おそらく専門的にセキュリティを担保するには、これこれが必要でとして始まっており、それなりに意味があるのだろうが、その前提は電子申請だからというバカの壁が立ちはだかっている気がする。 つまり、電子申請=全てをインターネットでという前提だ。 実は、幾つかの工程のうち、ほんのちょっとしたことを、非電子的あるいは、郵便などで行うだけで一気に問題が簡単になるのではないだろうか?
過日、某ネット専用証券会社の口座開設手続きをとったのだが、これなんかはまさに良い事例だ。 某大手証券会社の場合、電子的な取引もできるが、デフォルトは全て従来の業務フローで、担当者とのメイルの連絡さえも出来ない。 一方、新興ネット証券の場合、当然ながら担当者とメイルの連絡はつく。 それでも、重要な事項については、郵便などと併用だ。 大体こういういセキュリティなどの話は、常にポリシーと利便性のトレードオフであり、強いものが絶対というわけではない。 それにも関わらず、はじめに頭の固い前提条件を設定してしまうと、とんでもなく不便というか合理性の無いものが生まれてしまう。
確定申告なども、インターネットで申告書を作るのは簡単だが、それを電子申請するには、それなりの手順が必要だ。 しかし、とりあえず申告書作ったら郵送するという、折衷案が用意されているので、多くの人はこれを使っているようだ。
とにかく、技術的な良さと、実際の利用者の良さは100%一致するわけはないわけで、あとは実際の利用シーンをどれだけイメージできるかが、システム設計の肝なんだろう。