情報通信政策フォーラムの第8回セミナーが来週開催される。 今回のテーマは「NHKをどうする」だ。 そんな、あまりにストレートなテーマなの? という気はするが、「どうする? 」であって「どうなる?」ではないところが、NHKは公共のものという暗黙の認識があることを物語っている。 そう、NHKは、明らかに公共であり国税で運用されているわけだが、受信料制度というものの存在が故に、中途半端といえば中途半端な事業体だ。
いま、通信と放送の融合問題に絡んで、チャンネル数を減らすとか、海外放送で広告を認めるとかの議論が起こっているが、同時に一連の不祥事に起因して発生している受信料未払いの問題が、こういう根本的な改革を議論するところまで、問題を広げたのではないだろうか。 ちょうど、高速道路の道路公団民営化議論の時に、不正ハイカの問題や通行料不払い団体の問題などが露見し、議論を加熱(加速かどうかは別)させたのにも似ている。 民営化議論などでは、市場原理に基づいて競争政策をという言葉がよくでるが、マクロ的にみると実はこういう事象は、市場の反応であり、ある意味市場原理に沿っているとも言えるだろう。
以前にも書いたけど、海外番組を強化するとかではなくて、率先してインターネット放送をやれないだろうか。 NHKアーカイブにある優秀なコンテンツを、インターネットで見れるようにしたら、Gyaoも凌駕するアクセスになることは間違いないと思う。
_ 第8回「NHKをどうする」
スピーカー:深瀬槇雄(文教大学情報学部教授)
池田信夫(ICPF事務局長)
モデレーター:山田肇(東洋大学教授)
小泉改革の総仕上げの一環として、これまで手のつけられていなかった放送分野
についての改革が始まりました。竹中平蔵総務相の私的な諮問機関である「通信
と放送の在り方に関する懇談会」では、「通信と放送の融合」の進む技術革新に
対応する改革が論じられ、その検討事項の一つとして、NHKの経営形態があげら
れています。この背景には、受信料の不払いが全世帯の3割に達し、2005年度の
受信料収入が史上初めて減少するなど、深刻化するNHKの経営危機があります。
今回のICPFセミナーでは、NHKのプロデューサーをつとめられた深瀬槇雄さんを
招き、NHKは民営化すべきか、受信料制度は必要か、チャンネルは多すぎるか、
などNHKをめぐる問題を考えます。
日時:3月23日(木)18:30〜20:30
場所:東洋大学白山キャンパス 5号館5202教室
東京都文京区白山5-28-20
地下鉄三田線「白山」駅から徒歩5分
地下鉄南北線「本駒込」駅から徒歩5分
入場料:2000円
ICPF会員は無料(会場で入会できます)
申し込みはinfo@icpf.jpまで電子メールで(先着順で締め切ります)